弾きが旅だよ人生は! YOYOGI DE 360度ステージ囲みまくって熱唱しまくっちゃいナイト

みんなで、その場の雰囲気を自由に楽しみたい ーこれはハナレグミの永遠のテーマ

──久々のワンマンライヴが決定しました。

永積小金井公園のフリーライヴ(『hana-uta fes.』)以来だから、2年ぶりぐらい?どんだけやってないんだよって感じだよね。

──その間、ハナレグミとしては、どんな活動を?

永積たまにフェスに出たり。あと、普段、ライヴとかやらないような地方のバーやカフェで、こっそり演奏したり。普通にお店で飲んでるうちに、場の雰囲気が盛り上がってきて、そのままギター持って歌い始めたりするようなこともあってさ。そういう経験を何度か重ねていくうちに、そこに居合わせた人たちと、ひとつになる感覚を覚えたんだよ。たとえば沖縄の映画館でやったライヴとか、自分にとっては、すごく印象深くて。

──それって、どんな内容のライヴだったんですか?

photo 01永積あえて劇場の中じゃなくて、ロビーでやったの。しかも夜中の12時から。そこのロビーは横にカフェや本屋さんがあったり、フロアの真ん中に2階に上がる螺旋階段があったりする造りなんだけど、本屋の中とか螺旋階段の途中とか、みんなが思い思いの場所で好きなように聴いていて、その雰囲気がすごく自由で良かったんだよ。演奏する側も聴く側も何が起こるかわからない感じ。今度のワンマンをセンターステージでやろうと思ったのも、そういう空気感を少しでも作りたいと思ったから。正面だけじゃなくて、後ろから見る面白さも絶対あると思うから、そういう遊びを盛り込みたいなと思ったんだよね。

──原田郁子さん(key/pf/cho)、曽我大穂さん(b/harp etc.)、鹿島達也さん(b)、Pすけさん(d/per)と、今回のワンマンでも、馴染みのメンバーがバックを固めています。

永積自分のアバウトさも含めて(笑)、一緒に楽しんでくれる人たちばかりだね。みんなハートがあるっていうか。ハナレグミの場合は、演奏と同じくらい、そういう部分も、すごく重要になってくるから。

──そんな中、今回、キセルの辻村豪文さんがギタリストとして初めてバンドメンバーに加わっていますが。

永積HUSKING BEEのトリビュートアルバムで、キセルのお兄ちゃん(辻村)にギターを弾いてもらったんだけど、そのときに、この人のギターはヤバいなと思ったんだよ。すごく宇宙っぽい感じもあるし……たぶん、響きがエロいんだと思う(笑)。

──エロいギターですか(笑)。

永積なんかね、腰にクるものを感じた。それで一緒にやってみたいなと思ったんだ。

──ちなみに今回、新たな試みの一環として、場内に託児所も設けるんですよね。

永積そのへんのことも自分なりに考えたいなと思ってた。子供がいるから、ライヴに行けないとか、なんか悪いじゃない? 僕が野外ライヴを好きなのも、結局そういうことなんだと思う。室内だと変に気を使っちゃうけど、子連れのお客さんでも野外だとけっこう自由にできるわけじゃん。やっぱり音楽を演奏する側が、そういう部分もちゃんと考えてあげないと。それに演奏する上でも、周りがリラックスしてるのって、すごく助かるんだよ。誰かが不自由そうにしているのが、俺はすごく気になるし、そういうのって自分の演奏にも、やっぱり響いてくる気がする。みんなで、その場の雰囲気を自由に楽しみたい──これはハナレグミの永遠のテーマだね。どういうふうにしたらみんなが遊んで聴いていられるのか、それはいつも考えてる。あとは、ホラ、ハナレグミの曲って内向的な曲が多いでしょ?

NEXT: 続きはこちら