繰り広げられるサイケな演奏が鳥肌ものだったフィッシュマンズのカヴァー「Walking In The Rhythm」のあとに用意されていたのは、「Jamaica Song」「踊る人たち」といった、リラキシンなダンス・ナンバー。このあたりから、ぽつりぽつりとオーディエンスが席から立ち上がり、気持ちよさそうに踊りはじめる。そして、「踊る人たち」の途中で、この日のスペシャル・ゲスト、AFRAがステージに登場！ AFRAが繰り出す変幻自在のヒューマン・ビート・ボックスに会場は大盛り上がり！ そして「さらにもう一段、盛り上がりたいと思わないか!?」という永積の問いかけにオーディエンスが大歓声で応えると、次なるスペシャル・ゲスト、BOSE（スチャダラパー）がステージに登場！ BOSEのスムースなラップに永積のスウィートなギター・カッティングが被さると、そのままの流れでハナレグミ、BOSE、AFRAのジョイントによる「今夜はブギーバック」に突入。3人の素晴らしきビッグ・ヒッター（グレイト・シューター）がフリースタイル具合に繰り広げるエキサイティングなパフォーマンスに会場は最高潮にヒートアップ！ その後は再び永積が独りステージに残りエレキ・ギターによる弾語りで「ハンキーパンキー」を披露。本編最後は音源化が望まれる幻の名バラード「きみはぼくのともだち」で静かにフィナーレ。言うまでもなく、会場からはアンコールを求める拍手と歓声が鳴り響く。
を抱えた永積がステージに現れ、「最高の日曜日になりました、ありがとう！」という感謝の声とともに、印象的なあのフレーズをギターで爪弾きはじめる。アンコール1曲目は「サヨナラCOLOR」だ。間奏になると永積がギターをかき鳴らしながら、やにわに、ステージから客席に降りる。突然のアクションにどよめく場内。そのまま永積はギターを弾きながら客席を突っ切って、会場中央にあるスペースに移動して、「サヨナラCOLOR」の後半パートを歌い上げる。永積が至近距離で弾くギターに合わせ、喜びと興奮が混じり合った表情で、「サヨナラCOLOR」を合唱するオーディエンスたちの姿がなんとも印象的だった。永積はそのまま、その場で、「光と影」「明日天気になれ」を立て続けに熱唱！ 再び客席を通ってステージに戻ると、ステージに改めてBOSEとAFRAを呼び込み、3人でニュー・アルバム『あいのわ』に収録された「Peace Tree feat.BOSE(fromスチャダラパー)、AFRA」を披露。アンコール・ラストは「MUSICA」。深めにリヴァーブがかけられたギターの音色と永積のヴォーカル、そしてBOSEのラップとAFRAのヒューマン・ビート・ボックスとが、ゆっくりと幻想的に溶け合っていく。まるで白昼夢の中をふわふわと漂っているような、このうえなく甘美なひとときに、しばしボーゼン。会場に詰め掛けた、すべてのオーディエンスが、きっと、この瞬間が永遠に続いて欲しいと心から願ったことだろう。
会場全体が一体となって盛り上がった2時間30分の"宴"は、これにて終了。心地よい余韻を引きずりつつ、秋から始まる久々の全国ツアーにも、おのずと期待が膨らむ最高の夜だった。
